【Blender作品紹介】踏切と神社、記憶と空想の3D風景

踏切と猫と夜の街 日々是好日

はじめに:3D制作との出会い

3D制作に興味を持ち始めたのは、約2年前。
無料で使える高機能3Dソフト「Blender」の存在を知り、これはやってみたい…!と、勢いで飛び込みました。

最終的にはキャラクター制作が目標でしたが、子育て・家事の合間に少しずつ取り組むうち、時間も根気も足りず、断念。でも、あの時間は無駄ではなかったと今でも思っています。

今回は、そんな日々の中で完成させた2作品を紹介させてください。

夜の踏切:懐かしさと静けさを3Dに込めて

子どもの「踏切ブーム」がきっかけ

制作のきっかけは、当時子どもが夢中になっていた「踏切」。
一緒に図鑑やYouTubeを見ているうちに、私まで踏切の構造に興味津々に。「こんな形のネジだったの?」と小さな発見の連続でした。

最初は「踏切だけ作ろう」と思っていたのに、やっぱり背景も欲しくなり、夜の空気、街灯、遠くの風…と要素がどんどん増えていきました。

思い出の町の記憶を再現

テーマは「静かな夜」。
幼い頃に一度だけ訪れた町の夜景が、今でも心に残っています。その記憶の風景を、3Dで形にできたらいいなと思いながら制作しました。

夜風がやさしく吹く、どこか懐かしい夜の踏切。
音と映像が一体になるよう工夫しましたが、動画出力時にはパソコンへの負荷や音ズレの問題があり、動画レンダリングは断念。通常の静止レンダリングで仕上げました。

使用させていただいた音源

電車音源:VSQ PLUS様
https://vsq.co.jp/plus/sound/category_sub/

BGM:「静かな夜(Quiet Night)」蒲鉾さちこ様
https://dova-s.jp/_mobile/bgm/play13977.html

海の神社:空想の海底、未来の記憶

「世界の終わりと始まり」をテーマに

二作目は、海の底にある架空の神社をテーマにした「海の神社」。
イメージは「世界が滅びた後に残された静かな祈りの場所」。
深海には、科学で解明しきれないロマンがまだまだ眠っています。

クラゲや魚の動き、光の差し方、水中の揺らぎ——「海の詩」を目指しました。

ソフトボディ機能との格闘

クラゲのふわっとした動きを再現するために、Blenderの物理演算「ソフトボディ」機能を使用。
独学ゆえに何度も壁にぶつかりましたが、ある日ふと「工程をひとつ飛ばしていた」ことに気づき、問題が解決した時の達成感はひとしおでした。

それでも、パソコンのスペックの都合で、高画質出力ができなかったのは少し残念…。

小さなこだわりの積み重ね

海中に咲く紫陽花や、使われなくなった消火栓、静かに漂う泡…。
一つひとつのモチーフに、物語や意味を込めました。
 

「世界は一度終わっても、美しさは残る」——退廃、神秘を意識した作品です。

使用音源・参考素材

BGM:「優しい灯火(Tenderly glow)」蒲鉾さちこ様
https://dova-s.jp/_mobile/bgm/play17300.html

海中音源:On-Jin様
https://on-jin.com/sound/index.php?kensaku

小さな創作が教えてくれたこと

制作を通して得たのは、技術よりも「観察する眼」だったのかもしれません。

・踏切の構造やネジの形
・魚の泳ぎ方やクラゲの柔らかな動き
・夜の灯りの色や、風の音

そうした「日常に潜む小さな真理」に気づけるようになったことが、なによりの収穫でした。

仏教における「色即是空」の言葉のように、目に見える形の背後には、無限の空想や思いがある。
3Dは、その“空”を“色”に変える作業なのかも…。

おわりに

キャラクター制作という最初の目標には届きませんでしたが、踏切や海底の風景という形で、私なりの「創作の灯」を灯せたことに満足しています。

これからも、子どもや家族との日常、心に残る風景を少しずつ、3Dの世界に写し取っていけたら…
ゆっくり、でも確かに、「好き」のかたちを積み上げていきたいと思います。

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